柳井正氏の「ある質問」で、JINSが危機が乗り越えた
御社に「◯◯」はありますか?
2009年に業界の常識を覆す、レンズの追加料金を取らない軽量眼鏡「エアフレーム」2011年にブルーライトを軽減させる「JINS PC」などヒット商品を量産し、
メガネ業界では後発ながら、現在は業界売上2位となっている企業です。
2006年の上場から現在までで売上を10倍以上に伸ばした同社ですが、
上場後、店舗数は伸ばしたものの、2年目から2期連続の赤字となりました。
株価は上場後2006年に、800円台から、2008年の夏に100円を割り込み、
上場廃止の危機を迎えました。
同社の田中社長が上場廃止を考える中、
田中社長の旧知の証券アナリストから、
「「ユニクロ」の柳井と会長に会いませんか?」
と紹介され、
2008年12月24日午後3時にファーストリテイリング本社の会長室に訪問。
そこで田中社長は柳井会長との面会を行いました。
「御社の事業価値は何ですか?」
「御社のビジョン(理念)は何ですか?」
といった、経営の本質を問う、柳井氏からの矢継ぎ早の質問に、
当時の田中社長は答えられず、
答え終わる前に次の質問が投げかけられました。
面会は30分ほどでしたが、田中社長は体調が悪くなってふらふらになり、
頭の中には、面会の時の柳井氏の言葉だけが響いていました。
「ビジョンがない会社は絶対に成長しない」
田中社長はそこから2009年1月7日に幹部を集めビジョン策定のための合宿を開き、
「メガネをかけるすべての人に、よく見える×よく魅せるメガネを、
市場最低・最適価格で、新機能・新デザインを継続的に提供する」
というビジョンが決まりました。
そして生まれたのが、2009年9月に発売された軽量眼鏡「エアフレーム」
これまでの業界の慣習であった、
レンズを薄型や非球面に交換するときの追加料金を止めました。
月に2000本売れればヒット商品と言われる中、
3年分の在庫に相当する7万本を準備し、
年間予算1億円の広告宣伝費であった当時、
役員が猛反対する中、1ヶ月で5億円使うという決断を下しました。
競合は「JINSは終わった」と喜ぶ中、
7万本の在庫は数週間で売れ、エアフレームはJINS最初のヒット商品となりました。
なぜ田中社長が役員の反対を押し切り、全てを賭けられたのか、
インタビューの記事を引用します。
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そして、迷いが消えて腑に落ちたんですよ。
これまでは業績を立て直す戦術を考えても、確信を持てなかった。
でもビジョンを突き詰めると、「勝ち負け」という狭い世界から抜け出して、
「自分がどうありたいか」「会社は何のために存在するか」
という根源的な考えにたどり着く。
だから、「心から湧き出るビジョンに基づいた経営ならば、
結果が芳しくなくても納得がいく」と腹が据わりました。
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引用:日経ビジネス
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/00124/00024/?P=1
自分がどうありたいか、何のために存在するのか、
確信を持って伝えられるビジョンの力は偉大ですね。
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